Codex 0.155.0の変更点まとめ|/voice・エージェント一覧・常駐プロセスの復元

· 火曜 Codex 週次 #codex#openai#aiagent#cli#mcp

この記事の要点

2026年9月11〜18日に Codex は30本をリリースし、安定版は rust-v0.155.0 の1本だけでした。音声会話 /voice、エージェント一覧の片付け、常駐プロセスの復元を整理します。

2026年9月11日から18日までの8日間で、OpenAI の Codex は GitHub Releases に30本を出しました。 そのうち安定版は、9月17日公開の rust-v0.155.0 の1本だけです。残る29本は先行版で、リリースノートは付いていません。 この記事は、その1本に入った変更(変更履歴のプルリクエストは212件)を、動画を見ていない人にも伝わる形でまとめたものです。

https://youtu.be/6hnLPhu4VuI

30本のリリースのうち、読む価値があるのは1本

日付順に見ると、リリースのリズムがはっきりしています。11日に7本、14日と15日で6本(間の土日は止まっています)、16日に先行版8本と依存パッケージの更新1本で、1日9本という山がありました。17日は先行版4本のあとに安定版の 0.155.0 が出て、18日には次の系列 0.156.0 の先行版が2本出ています。

毎日こまめに出して、最後に1本へまとめる形です。ノートが付くのは安定版だけなので、週の中身を知るにはこの1本を開くしかありません。以下、その中から動画で取り上げた3つの大きな変更と、小さめの変更を順に整理します。数字の集計は当チャンネルによるもので、公式が出した数字ではありません。

音声会話 /voice がターミナルに入った

0.155.0 では、ターミナルに向かって声で指示を出す実験的な機能が入りました。リリースノートには、ライブ文字起こしとマイク操作が付いた音声会話、と書かれています。

試す手順は次の3つです。

codex --version   # 0.155.0 以上か確認する
/experimental     # 実験機能のメニューを開く
/voice            # 音声での会話を始める

変更履歴を voice で数えると18件ありました。会話の本体のほか、ミュートのショートカットと録音中の表示、文字起こしの表示、話した内容に出てくるファイル名のリンク化、音量メーターのちらつき抑制などです。思いつきの追加ではなく、細部まで作り込まれています。

効き方として想定できるのは、エージェントが走っている最中です。手をコードに置いたまま、承認の合間に一言返せます。1日20タスク、1タスクあたりやり取り3回を仮定すると、その分のキーボードへ戻る往復が減ります。これは概算で、公式の数字ではありません。

注意点は3つあります。

並列タスクの片付け:エージェント一覧と worktree

タスクを並列で回す人に増えていくのは、終わったタスクと放置したチェックアウトです。0.155.0 ではエージェント一覧にタスクの非表示・保管・削除が入り、worktree の所有者情報も見えるようになりました。

worktree は、同じリポジトリを別のフォルダにもう1つ開く Git の仕組みです。Codex では前の週の 0.154.0 で実験機能として使えるようになりました。セッション開始時に worktree のオプションを付けると隔離された作業場ができ、進行中のセッションからも作れます。今回入ったのはその後始末で、片付いた管理下の worktree を確認つきで削除できるようになっています。

変更履歴で数えると、エージェント一覧まわりは5件です。右キーでタスクを開く、Escape で入力欄に戻る、背景タスクに画像を添付できる、といった操作も含まれます。

使う前に知っておきたい点が3つあります。

常駐プロセスの更新と復元

app-server は、IDE や外部アプリから Codex を呼び出す常駐プロセスです。今週はこの運用に手が入りました。

1つ目は更新です。自動更新のスケジュールを設定で変えられるようになり、明示的に更新するコマンドも増えました。

codex app-server daemon update

2つ目は復元です。常駐が再起動しても、保存したスレッドと進行中の目標が戻ります。停止前にスレッドを書き出し、復元の候補を記録しておく作りです。夜のあいだ走らせる運用で落ちた場合、朝までの分が消える前提が1つ外れます。常駐まわりの変更は7件でした。

落とし穴もあります。自動更新は「スケジュールを設定できる」という書き方なので、何もしなければ更新は走ります。版を固定したい場合は明示的な設定が要りますが、設定キーの名前はノートに出ていないため、公式の設定リファレンスで確認してください。また、常駐側が CLI より古いと警告が出る変更(PR #43622)が入りました。CLI だけ上げて常駐を上げ忘れると、ここで引っかかります。

同じ週の Hacker News では、Pizza Bot が59ポイント、コメント33件で伸びていました。終わった仕事は未読へ、判断が要る仕事はアクションへ集める受信箱型で、エージェントを常駐させて人は判断だけ拾う設計です。Codex の今週の向きと重なります。

小さめの変更8件のうち2件

ほかに小さめの変更が8件ありました。動画では効き方の大きい2件だけを読んでいます。

残る6件は、推論サマリの常時表示、メモリの版数の選択、Amazon Bedrock の認証情報取得、WSL 経由のサンドボックス脱出の遮断、MCP の OAuth 期限切れの報告、企業向けの段階的な OIDC ログインです。今日のところは名前だけ覚えておけば足ります。

4製品で並べると(2026年9月時点)

これは当チャンネルの整理で、各社の公式ドキュメントを見た範囲の話です。

当チャンネルの読みは、OpenAI が Codex を置きっぱなしで働く常駐へ寄せている、というものです。根拠は、常駐・一覧・復元が同じ安定版に同時に入ったことです。外れる条件も置いておきます。次の3本の安定版で常駐とエージェント一覧の項目が1件も出なければ、この読みは外れです。

今日試す3コマンドと、今回扱わなかったもの

今日から試すのは次の3つです。数分で終わります。

codex --version
/experimental
codex app-server daemon update

動画では次の項目を扱っていません。Amazon Bedrock 固有の認証情報取得は対象が限られるため、Guardian まわりの内部整理は使う側の挙動が変わらないためです。技術的負債のメタファを扱った資料は、裏が取れなかったので見送りました。Python SDK の python-v0.154.0 には移行が必要な変更が含まれるため、詳細は下のリリースページを確認してください。

出典

詳細は動画で

画面の表やコマンドは動画で確認できます。 https://youtu.be/6hnLPhu4VuI Codex の週次アップデートは毎週火曜に出しています。続きを見たい方は、チャンネルをフォローしてください。